ストーブリーグ突入━━人々の往来を迎える

12月に開幕したジャパンラグビーリーグワンのリーグ戦は、先週終了。残すは、プレイオフと入替戦のみとなった。合わせて、所謂ストーブリーグ突入、選手&スタッフの退団、移籍の季節がやってきた。
河原清明 2024.05.17
誰でも

3シーズン目を迎えた、ジャパンラグビーリーグワン。

今週の5月18日(土)からプレーオフトーナメントが、始まる。

プレーオフとともに、入替戦もある。

https://league-one.jp/

プレーオフ出場チームは、もれなく賞金が贈呈される。

優勝:5,000万円

準優勝:2,000万円

3位:1,000万円

4位:500万円

この賞金は、デカい!綺麗事抜きにして、チームにキャッシュが入ってくるのは、1円でも有難い。

チーム強化には、相応のお金が必要である。プロでもアマでも。

リーグワンの運営には、低く見積もってミニマムで5億円。

D1では、10億円以上キャッシュを投下している。

投下したキャッシュ以上の収益が、発生しているかどうか?

チームマネジメントを決算したP/Lは、どこも赤字であろう。

このトピックに関しては、プレーオフの決勝後に詳しく解説してみたい。

***

選手&スタッフのリリース発表が本格化

リーグワンのリーグ戦が終了したと同時に、各チームが退団リスト発表が始まった。

所謂「ストーブリーグ」の突入だ。

選手およびフィールドスタッフは、束の間の休養期間である一方で、

チームのフロント陣は、これから激務が待ち受ける。

退団による選手動向を追跡しながら、移籍の交渉に入る。

シーズン中の終盤あたりから、関係各位の情報網を駆使しながら

「あすこの”誰それ”は、すでに退団の意志を堅めている」

「どうも”誰それ”は、ヘッドコーチとの関係が悪化し、リリースされると……」

「○○のディレクターが、”誰それ”を獲ってくれないか?”と各所に持ち掛けている」

などなど、水面下で情報のやりとりが、行われている。

現在は、代理人(エージェント)を付けている選手&スタッフが増加しており、

契約に関しては、より一層の”腹芸”を披露していかねばならない。

その腹芸の一つが、情報の発信だ。

退団のあれこれ

既にSNS界隈でアップされている、上記のリスト。

出所は定かではないが、小生の仲間から届けられた。

このリストが、事実が飛ばしかは、現況わからない。

調べれば、リストの真贋が明らかになるだろう。

ジャーナリストは、さまざまな手段を講じて、発信された情報の裏取をしているかと……

「このようなリストの流出は、あまり良くない。静かに見守るべき」という声もある。

まあ、その心境も理解できる。

が、プロ化へと進んでいるリーグワン(アマと混在しているが)。

各チーム戦力を見直しながら、来期に必勝を期した編成を遂行したいのだ。

リーグは各チームへ、興行=収益(売上)が成立するマネジメントを求めている。

興行で一定の成果を得るには、先ずは試合で勝利を積み上げることだ。

関連のグッズ販売やイベント開催、そしてスポンサー営業を実行しても

”結果”が出ないと、スタジアムに足を運ぶファンの方々は、減少するであろう。

いくら素晴らしい”理念や能書”を垂れても、勝利という結果が伴わないと

興行としてビジネスは、成立しない。

現在は赤字であっても、チームの親会社=業界メジャーの企業が、補填してくれる。

従来の企業スポーツという概念なら、興行の成果を問われることはない。

しかし、リーグワンでは自主興行を求められる流れだ。

ファンサービスやCSRなども大切だが、やはり勝利が最優先である。

「勝利至上主義なんぞ、もってのほか!」と宣う方々へ……

勝利を求め、目指すことが、勝利至上主義へ連動するのは、少々疑問だ。

国内最高峰のリーグであるリーグワンが勝利ではなく、育成主導で運営すると、

選手各人およびチームのパフォーマンスの進化が、停滞するだろう。

3シーズン試合を見て、シーズン毎にパフォーマンスが進化している。

列強国の代表クラスの選手達が、続々と来日し、参戦する。

コーチングスタッフも然りだ。

列強各国の叡智と、国内トップクラスのハードワークと研究開発力の融合で、

リーグワンの試合は、”プロ”として進化発展を、開拓中だ。

”プロ”は、結果が全てである。

結果とは、勝利と個々のパフォーマンスにおける数字だ。

「性格が素晴らしい」

「一所懸命やっている姿が、尊い」

「競技以外の付帯業務を頑張っている」

言葉としては綺麗だが、”プロ”としての結果と直結するかは、証明できない。

つまり、センチメンタルな慰さめや労いの言葉など、”プロ”でやる間は、必要ない。

周辺が何を”ほざこう”が、ゴシップを発信しようが、放っておけば良い。

前出のリストなど、気にすることなどない。

淡々と自分自身の向上や成長を、とことん突き詰めればそれで良い。

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